なぜ人気?! 盤石ハイエースが売れ続ける理由【新車も中古も絶好調驀進中!!】

 2018年の新車販売台数を見ると、現行ハイエースバン(レジアスエース含む)は5万7893台と、最大のライバル、日産キャラバン(2万3713台)に3万4180台の差をつけている。

 現行ハイエースのデビューは2004年8月だから、デビューしてから15年も経つというのに、なぜこれほどの人気を保ち続けているのか?

 そこで、なぜハイエースが売れ続けているのか、ハイエース専門店に聞いた人気の理由をはじめとして、リセールバリュー、NV350キャラバンとの違い、さらにはハイエースオーナー3人に直撃インタービューなど、モータージャーナリストの野里卓也氏が徹底取材。盛り沢山の内容でお届けします。

文・写真/野里卓也


■1カ月で4800台以上も売れている日本の商用車のベストセラー!

なぜこれほどまでに売れ続けているのか? その原因を突きとめてみた!

 ハイエースといえば日本の商用車のスタンダートともいうべきモデル。2004年8 月に登場した現行モデルの200系で5代目となるのだが、初代が登場したのは1967年2月。実に誕生から50年以上も経た、トヨタを代表するモデルでもある。

 ちなみにトヨタでは単一車名で50年以上の歴史を持つモデルは現行モデルだと、ランドクルーザーとクラウンがあるのみ。よって、ハイエースはトヨタ御三家の一角を成すモデルでもあるのだ。

 さて、まずはその人気ぶりを知るべく、新車販売台数から見てみよう。2018年1月から12月までの新車販売台数を見ると、ハイエース/レジアスエースバンは5万7893台(自販連)という圧倒的な台数だ! ひと月平均にすると4800台以上も売れ続けているベストセラーモデルだった! 

 現行モデルの登場から幾度となく小変更を繰り返し、2017年11月には大幅なマイナーチェンジも実施。安全支援装備の「Toyota Safety Sense P」の採用や坂道発進時にブレーキをホールドしてくれるヒルスタートアシストコントロールなども全車に標準装備。

 さらにエンジンも作新され、2.8Lのディーゼルターボが登場。トランスミッションも従来の4ATから6ATへと進化を遂げており、燃費の向上はもちろんクリーンディーゼルということで税制でも優遇があり、まさに全方位で隙がないモデルとなっているのだ。

「ブランド力があり、信頼性が高くリセールが良いことです」

埼玉県の越谷市を通る国道4号線沿いに立地する「FLEXハイエースさいたま店」。右から販売スタッフの多治見国幸さん、田島友笑(ともえ)さん、越後優介さん。 所在地/埼玉県越谷市神明町2-350-2 

 さて、今度は販売現場からの生の声として、ハイエース専門店に、ハイエースが売れ続ける理由を聞いてみた。

 話を伺ったのは新車を中心にハイエースを専門に扱う「FLEX ハイエースさいたま店」。ちなみにFLEXではハイエースとランドクルーザーを中心に日本各地で販売店を設けているが、ハイエースだと3カ月で約1800台もグループ全体で販売しているのだ!

 さて、同グループのなかでハイエースの老舗販売店である「FLEX ハイエースさいたま店」の石原 守店長によれば、ハイエースが人気の理由として「老舗ブランドであること。それがまずひとつ。そして信頼性があること。そして中古で販売する時のリセールが良いことが挙げられます」という。

 半世紀以上も続く、老舗の車名としてハイエースはブランド力があるそうで、お客さんも「ライバル車と比較することも無く、ハイエースを目当てで買いに来る」というのだ。

 さらに「壊れにくい、という信頼性がありますよね。安心して乗り続けたいというお客さんにとっては外せないポイントです」ということで、長く乗り続けるオーナーにとって信頼性は大事なポイント。買いに来る人たちでも、普段使いの多い建築関係者はもちろん、一般のユーザーにも壊れにくいクルマとして認知されているというのだ。

■ハイエースの中古車価格は強気の価格設定

 そして、最後がリセール。ハイエースは新車購入時の下取りや、中古車販売店などへ販売する時に高値で取引されているそうだ。

 参考までに下記にグラフを作成したので見ていただきたい。今回は販売業者の店頭にて、保証付きで販売される平均価格を記載した『シルバーブック』を用いた。

 実勢価格を見ることで、ハイエースが強気のプライスタグを付けられているのがわかるはず。価格は2019年2月1日、日本自動車査定協会発刊シルバーブックより独自に集計し作成。

※モデルは3Lディーゼルターボの2WD/標準ルーフ・ロングボディ・スーパーGL。 単位は万円で、ブルーの棒グラフは当時の新車価格。オレンジの折れ線グラフは登録年の7月~12月に登録された後期の価格、グレーの折れ線グラフは同、1月~6月に登録された前期の価格

 グラフで見ると高年式のモデルは高値で推移しているのは、商用車や乗用車を問わず世の常でもあるのだが、それにしても3年落ちのモデルが新車価格の約8割の価格で取引されているのは驚き! 

 これには新車をオーダーしたときの納車待ちの日数も関係しているようで、ハイエースの場合オーダーして3カ月以上は待つという情報もある。

 その場合、いち早く手に入れたいオーナーにとっては高値であっても、すぐに購入できる物件があれば飛びつくわけで……、それが高値で推移している理由でもあるようだ。

 その一方で7年落ちのモデルでも新車価格の半額以上で取引されており、そこからもハイエースは中古車市場でも人気が高いことがわかる。

※ハイエースの中古車はこちら!

■ライバルとされる日産NV350キャラバンの人気は?

2012年6月、11年ぶりにフルモデルチェンジした日産NV350キャラバン。すべてにおいてハイエースを上回るように開発された

 ところで、ハイエースのライバルとされる、日産のNV350キャラバンの売れゆきについても前述の「FLEX ハイエースさいたま店」石原店長に聞いてみた。

「実は関西のほうでフレックスキャラバン大阪店というのをオープンしたのですが、お客さんからはあんまり問い合わせもなく、1年も持たなかったということがありました」……というではないか!

 さらに、FLEXのグループだけではなく、業界全体でもNV350キャラバンをもっとPRしようと頑張ったそうだが、結果的には大きなマーケットとして実らなかったようだ。

 また、一方で「価格(NV350キャラバンの購入価格)が安いので、新規で1BOXタイプの商用車を購入される人はこっちを買う」そう。つまりハイエースと値段で比較した場合、NV350キャラバンのほうが求めやすい価格なので、値段で買う人も少なくないという……。

 ちなみに冒頭でもお伝えしたが、2018年1〜12月の販売台数は、ハイエースバン/レジアスエースが5万7893台に対し、キャラバン2万3713台とキャラバンを圧倒している。

 ナント、これまた2万3713台と、ハイエースの半分以下の台数となってしまうのだ……。もう少し頑張って欲しいのだが……。しかし、NV350キャラバンがハイエースと比べて全く魅力がないわけではないので、それについてはまた違う機会で取り上げたいと思う。

※NV350キャラバンの中古車はこちら!

■200系ハイエースから200系ハイエースに乗り替えたオーナー

 というわけで、ハイエースの実力はわかってもらえたハズ。続いて現行の200系ハイエースオーナーに愛車の魅力を語ってもらった。オーナーの生の声を聞くことで、真の魅力がわかるからだ。

愛車は一昨年にマイナーチェンジした最新モデル。simaumaさんと愛犬の湊音(カノン・メスのボーダーコリー)

●お名前:simaumaさん ●年齢:51歳 ●職業:会社員 
●ハイエースの年式/グレード:「8代目流星号」2018年式ミドルルーフ・ワイドボディ/スーパーGL。
●購入動機:以前に乗っていた200系の同モデル(今の愛車も同じグレード)を単独事故で廃車に。直すことも検討したが、長距離の移動が多く、長く乗ることも考えて同時期に最新のモデルが出るということで買い替えを決断。
●購入金額:約430万円。40万円ほど値引きしてもらった。車中泊で作ったDIYアイテムの総費用は工具も入れて7万~8万円ほど。
●購入時に考えたライバル車は?:前車と同じDIYアイテムを使うことが前提だったので候補はなし。

 神奈川県にお住まいのsimaumaさんは夫婦で、愛犬と一緒にディスクドッグ大会へ参加するため、車中泊をしながら北は茨城県、南は奈良県まで走りまわっている。

「1ナンバーではあるけど、一番遊びに使える」とはsimaumaさんの言葉だが、その言葉を裏付けるように昨年はなんと72回も車中泊をこなしたというツワモノでもあるのだ!

 前車も200系ハイエースで10年乗ることを見越して車内にはいろんなDIYが施されていたのだが……。それが単独事故で廃車になったため、新型モデルが出るというタイミングもあり、断腸の思いで購入を決めたという。

 以前からトヨタのディーゼルエンジンになじみがあったため(前車は3Lのディーゼルモデル)、新型でも振動も少なく、また音も静かで静粛性も高いことで好印象だとか。

 まだ1回目の車検は迎えてないのだが、1年ちょっとですでに2万3000kmを走行! これから順調に走行を重ねていきそう!

①荷室には自作の2段式ベッドを製作。上段にはsimaumaさんが、下は奥さんが就寝する。また、愛犬のケージもベッド下段に収まっている。②フロントは両席ともレカロシートに。以前の愛車からの流用だ。③湊音(カノン)と右のケージには疾風(ハヤテ・オスのウェルシュ・コーギー・カーディガン)。疾風はイベントを引退したので、おとなしく待機中。④後付でPivot製のクルーズコントロールをハンドルポストに装着。まるで純正のような仕上がり!

●ハイエースの○と×
○/
新しい2.8Lディーゼルターボと6ATの組み合わせはグッド! 長い坂道でもキックダウンすることもなく粘りながら登る。足回りは街中ではカタいけど、高速を走ると快適。毎年車検ではあるけど、予約を入れれば2~3時間程度で済んでしまう。
×/フロントシートのヒップポイントが高いので乗り込む時は「よっこいしょ…」となること。

■ハイエースひと筋のオーナー

愛車と、風でふくらむビニールの着ぐるみに入るオーナーの青樹良一さん。この着ぐるみはもう1台所有する愛車のオフ会でも活躍したそうだ

●お名前:青樹良一さん ●年齢:54歳 ●職業:現在休養中
●ハイエースの年式/グレード:2006年式標準ルーフ・ナローボディ/スーパーGL。
●購入動機:先代の100系ハイエースが排ガス規制で都内では乗れなくなり、200系に買い替えざるをえなくなったため。
●購入金額:約300万円。購入してすぐにカスタムを手がけて総費用は300万円!
●購入時に考えたライバル車は?:100系のスーパーロングロールーフ/ベンツのVクラス。

 東京都内在住の青樹良一さんは建築関係の代表を務めている。現在は、体調不良で仕事をお休みしているが、それまでは愛車に乗って日本全国を駆け回り年間で2万~3万km走っていたそう。

 荷室も仕事で使う道具が所狭しと積まれており、内部もイレクターパイプを使った2層になっているのだ。カスタムもかなり手が入っており、車高を落としてオーバーフェンダーも付けたが、改造申請も取得済みだ。

 それとカスタムした当時は、ローダウンしてエアロパーツを装着したハイエースのカスタムは少なかった。なので、ショップに置いていたら、ある日クルマ雑誌の人にクルマを先に撮影されて、後から取材申請があったとか(笑)。

 また、ハイエースの魅力として「ハイエースは世の中で一番カスタムされた車両だと思う」とのこと。早く体調が戻って元気にハイエースを乗り回してほしいです!

①100系/200系ハイエースの外装パーツを専門に手がけるショップのエアロを装着。テールランプはLEDタイプに変更。②イカリングタイプの社外品のヘッドライトを装着。③ラゲッジはイレクターパイプを使って2層構造にしたことで、使い勝手を向上。仕事で使う荷物は常時500~600kgほど積んでいるという。④オーバーフェンダーを装着し、幅広ホイール&タイヤを装着

●ハイエースの○と×
○/長時間は乗っていても疲れないこと。宮城県の仙台までずっと乗っていても疲れなかった。
×/買った当初からエンジンが調子悪く、何度かエンストを起こしてしまったこと。ロムの書き換えは何回かやっている。以前は備わっていた腰の辺りへのエアコン導風がなくなっていたこと。

■軽自動車から現行200系ハイエースに乗り替えたオーナー

現行ハイエースで車中泊を満喫しているという兵庫県在住の鎌田和好さん、ゆかりさん夫妻はダイハツのウェイクからの乗り替え

●お名前:鎌田和好さん、ゆかりさん ●年齢:56歳/ー歳 ●職業:会社員 
●ハイエースの年式/グレード:2013年式ミドルルーフ・ワイドボディ/スーパーGL
●購入動機:軽自動車で車中泊とキャンプを楽しんでいたが、広さを求めて今のハイエースに。ワイドボディを狙って手に入れたそう。
●購入金額:約300万円。車中泊のアイテムは15万円。ベッドキットが高額で7万円ほど。
●購入時に考えたライバル車は?:ハイエースしかなかったので他は候補なし。

 最後は兵庫県在住の鎌田和好さん、ゆかりさん夫妻。前車はダイハツのウェイクで車中泊を満喫しており、後席のリクライニング角度をDIYでフルフラットにして快適な空間を作っていたのだが、ある時に……「車中泊するときは、一度車内の荷物を出さないとベッドが作れないので、それが何度も回数を重ねると億劫になってきた」そうで、不満が募ったところにちょうど、中古車でワイドボディのハイエースが出たことで、買い替えを決意! 

 そうして手元にきた愛車は、すでに取り寄せていたベッドキットも組み立てて、満足のいく広さをゲット! さらに荷物がたくさん積めることでキャンプに使う道具もそのまま積んだままで、思いついた時に出かけているそう。

 また、ディーゼルは低速からでも少しアクセルを踏み込むだけで、グングン加速してくれるのだとか。前よりも車中泊に出かける回数が増えたというから、買い替えてホントによかったかもしれません。

①②ともに岡山県の蒜山高原にて。車中泊では巡った先での地元の産物を味わうのが楽しみだそう。③これは自作のサブバッテリー。工具箱の中に密閉式のバッテリーと、正弦波の400Wインバーター、それに充電コントローラーを内蔵しており、走行しながら充電もOKという優れものだ! AC100VのコンセントやUSBソケットにDCソケットまでも備わっている。④車中泊時はこんな感じで荷室にて就寝。実は愛犬が車内にいるので、ケージに入れて一緒に車中泊を楽しんでいる

●ハイエースの○と×
○/社外品も含めカスタムパーツが多い。車中泊が快適にできる。また、車内が広いのでDIYも自由にできること。荷物がたくさん積める。
×/ハイエースの盗難が心配。

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