タイプRのガチライバル! 新型ルノー メガーヌR.S 激熱ハッチの実力

 FFホットハッチ最速と誉れ高い新型メガーヌ・ルノースポールが2018年8月30日に日本上陸! メガーヌR.S.といえば、これまでシビックタイプRとFF(前輪駆動)市販車ニュルブルクリンク最速を競ってきた韋駄天中の韋駄天。FFニュル最速の座はシビックに明け渡したが、この新型で近々に最速奪還を狙っているという。

 3ドアだった従来型から5ドアハッチバックへと生まれ変わり、トランスミッションもマニュアルではなく、2ペダルのDCTへと変更された新型メガーヌR.S.。

 FF世界最速の座を奪い返すかどうかはさておき、その走りはドライバーを楽しませるホットハッチ足り得るのか。さっそくその実力を試した!

文:Boosterpackdepot編集部/写真:平野学
Boosterpackdepot 2018年10月10日号


日産シルフィベースのエンジンで279馬力の韋駄天に!

全長は4410mmと先代型比で90mm拡大。この値はゴルフGTIより135mm長く、シビックタイプRに対しては逆に150mm短い

 まずは新型メガーヌR.S.の基本的なクルマの紹介。エンジンは日産 シルフィの直4、1.8Lをベースにした直噴ターボで最高出力279ps/最大トルク39.8kgm。シルフィのエンジンと聞くとずっこけそうになるが、ヘッド周りは一新されており、ルノーF1の技術チームが関わっている。

 なんといっても注目すべきは足回りだ。低速域では最大2.7度の逆位相、高速域では最大1度の同位相できれる「4コントロール」を採用。逆位相と同位相の切り替え速度は80km/hだ(レースモードでは100km/h)。

 また、ダンパーの底部にセカンダリーダンパーを組み込んだ4輪HCC(ハイドロリックコンプレッションコントロール)を搭載。

 これは、セカンダリーダンパーがバンプラバーの替わりをするもので、ストロークを使い切れるとともに、バンプラバーのような反力や振動を伝えることなくタイヤの接地状態を最適に保てるというものだ。ルーテシアR.S.のフロントにも使われているが、4輪すべてへの搭載はメガーヌR.S.が初となる。

 そして、フロントのDASS(ダブル・アクシス・ストラット・サスペンション)。ざっくり言うと接地変化の少ないサスペンションで、トルクステアなどを劇的に低減する。これは通常のストラットサスよりも幅を取るので全幅が広がっているという事情もある。

 単に格好つけでワイドにしているわけではないのがマニアック(格好つけもあるんだろうが)。

 トランスミッションはメガーヌR.S.初の2ペダルとなる6速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)。ボディサイズは全長4410×全幅1875×全高1435mm、ホイールベース2670mm、車重1480kgとなる。

走りはもちろん乗り心地も予想以上の仕上がり

「4コントロール」の概念図。このように低速域では前後輪が逆方向に切れる「逆位相」を採用。その効果は?

 さて、能書きはこのくらいにして、走り出したと思ってほしい。当日はあいにくの濃霧。でも、これがかえってよく、危なくて飛ばせないコンディションだったのだ。

 市販車は99%以上一般道を走るのであり、スポーツカーといえども法定速度内で楽しいかどうかが重要。そこをじっくりと確認できたのだが、これがオッケー牧場!

 エンジンフィール、トルクの出方、サウンド、そしてハンドリングに乗り心地とすべてが予想以上の仕上がりだったのだ。

 特に乗り心地のよさは秀逸。荒れた道でも路面からの入力は優しく、まったく不快感がない。見た目は迫力のあるクルマだが、乗り味は優しいのが中年には嬉しい。

 4コントロールの威力もたいしたものだ。タイトなコーナーでも舵角が少なくてすみ、イージーかつ快適にドライブできる。それでいて路面からのインフォメーションはバシバシくるのでスポーティな感覚もたっぷりだ。

高速コーナー路面に吸い付く安定感は圧巻!

ホットハッチの真価が問われる山坂道のコーナリングでも抜群の接地感を示したメガーヌR.S.

 霧が晴れてきたところで、少しペースを上げてみる。すると低速コーナーではミズスマシのような軽快さ。エンジンもいい感じでうなりを上げて、スポーツ心を刺激する。

 そして、高速コーナー。内緒の速度で曲がってみると、驚いたのなんの! 極端にいうとボディは水平のまま4輪をベタッと路面に貼り付け、余裕で曲がっていくのだ。

 もちろん、本当はちゃんとロールもしているのだが、感覚的にはそんなコーナリング。だからといってまったく不自然ではなく、クルマを自分の手中に収めている感じが得られる。

 また、うねりのある路面でもタイヤがべったり食いつき離れない。その安心感といったらもう!

 この走りの凄さを語ったらひと晩でも足りないくらいだが、ものには限度がある。メガーヌR.S.の走りはただただ素晴らしかったと報告しておこう。

 エンジンもトランスミッションも文句なし。メガーヌR.S.は走りが大好きな人たちが作ったクルマであることが如実に伝わってくる逸品だった。価格は440万円。夢に出てきてしまいそうである。

ブラックを基調にスポーティな設えで仕上げられたインテリア

「広々」とはいかないまでも、大人2人が座れる実用的な空間を確保しているリアシート。実用性もホットハッチとして欠かせない要素だ

■ルノー 新型メガーヌR.S.
全長×全幅×全高:4410×1875×1435mm
ホイールベース:2670mm
車重:1480kg
トランスミッション:6速EDC(デュアルクラッチ)
エンジン:直列4気筒直噴ターボ、1798cc
最高出力:279ps/6000rpm
最大トルク:39.8kgm/2400rpm
タイヤサイズ:245/35 R19
価格:440万円

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