ホンダの新型フリード モデューロXで富士の夕陽を追いかけた

 大河ドラマ『西郷どん』で話題沸騰の鹿児島出身の筆者・池之平昌信がホンダ本社からこのマシンを借り受けたのは年の瀬2017年12月29日のことだった。『Boosterpackdepot』本誌で特集も組まれた、郷里・薩摩を年末年始走破往復する意気込みだったのだ!
 だが、しかし、体調不良や家族の猛反対に合い、その計画はあえなく中止。やむなく男ひとり旅でのあてなし撮影小旅行。
 以下、2017年12月14日に追加発売となった、ホンダフリードのModulo X長距離取材記です。
文&写真:池之平昌信


■夕焼けを追いかけて高速道路110km/h制限区間を目指す

 ホンダフリードModulo X、まず最初に市街地を走って感じたのは「脚がゴツゴツしてて……」ということ。ちょっとした路面の凸凹などの情報を忠実に伝えてくれる(?)のだ。いいかえれば「乗り心地が悪い」。それを「スポーティなサス」と思うかどうかは乗っているヒト次第だろう。

 さて、舗装状態のいい幹線道路やバイパスなどを流れに乗って、ある程度の速度で走ってみると……だんだん印象が変わってきた。

 たくましいエンジン音も気持ちいいし、CVTじゃない7速ギアの変速も心地よいので、ついついアクセルを積極的に踏みたくなってしまう。気がつくと制限速度を超えかねない。

 そこで、目的地は決まった。国内公道最速テスト走行が可能なあの場所。新東名高速道路・新静岡~森掛川IC間の速度制限110km/h区間を目指そう。その後、新春・富士山の夕焼けを撮影しよう! と思い立ったのだ。

■いざ110km/h区間を走ってみると……

 渋滞情報も見ずに、なりゆきで出発したわりにはなんの問題もなくすんなり静岡県まできた。ホンダセンシングつきACC(クルコン)は快適、楽チンだ。

 あ、そういえば東名高速道路に乗ったときから、市街地で感じた「ゴツゴツ感」を忘れている。いや、むしろこれくらいの脚のほうが快適? と思ったのは不思議だなあ。

 御殿場から路面のいい新東名のルートになるとその印象はさらに強くなった。レーンチェンジや横風でもロール(ヨコの傾き)が少なく、快適高速クルージングが可能なのだ。新静岡IC付近に着き、「さーて、いよいよ念願の超高速走行だぜ!」とクルコンの設定速度を110km/hへ。

 その結果は……「うーーーむ、100km/hとの違いがわからない」。

 残念!

 しかも110km/hで走っていてもビュンビュンと軽自動車にまで抜かれていく。

実態の流れは120〜130km/hだろうか。クルコンの設定は115km/hまで可能なようだが……これ以上は言えません!

 ただ、速度無制限のアウトバーンはなくても、今後、日本の高速道路も「実験的に」速度制限120-130km/hとなったとしても、このクルマならフラフラせずに走れるよ! きっと! という印象である!

■ミニバンとは思えない楽しい走り!

 そうこうしているうちに陽が傾き始めた。森掛川ICで引き返し、御殿場へ向う。この季節、陽が落ちるのは早い。夕陽を撮るためには急がねば……。

 昼ごろに2列目3列目の座席を盛大に倒し、フラット化してやってしまった「昼寝」の時間が悔やまれる(なにやっとんじゃ!)(あ、寝心地はよかったです。はい)。

 御殿場ICを降り、富士山スカイライン道路方面へ向うと暗雲が……。イエティ(スキー場)の近くまできたが、夕焼けどころか富士山の姿も見えなくなるほどの雲。

 大急ぎですぐさま引き返し、結局、土地勘のある、富士スピードウェイの近くで「いつも富士山」を撮る。まるで走れメロスみたいな心境だ。なんとか夕焼けっぽくはなってくれたが、やはり頂上付近は雲に隠れている。

「しかたない……帰ろう」と、渋滞情報を見ると「東名上り渋滞25km」の表示。

 フフフ。ここは富士スピードウェイのすぐ近く。裏道ならいくらでも知ってるぜ! と、山中湖へ抜ける急坂ルートから、神奈川県に入り「道志村」を抜けていく。

 これらの道は有名な抜け道ワインディングロードだ。言うまでもなく、そこでもモデューロXの「普通のヒトには硬すぎんじゃね?」的な脚は真価を発揮。ご機嫌なコーナーリングを連発してくれた。

 6人乗りのミニバンとは思えない走りで、スポーティカーと比べても遜色ない速度で、タイヤを少しだけ鳴らしながら? コーナーをクリアしていく。

「パドルシフトやパワー出力特性等を変えてくれるスポーツモードはないのか?」とインパネ周りをしつこく探してしまったほどの楽しいひと時だった。

■よくみるとフリードってたくさん走ってる

 かくして無事東京に着き、燃料を入れてみると燃費は17.8km/L。

 ちょくちょく燃費計で確認をしていたが、一般道でも高速でも大差はなく安定していた印象。高速道路のほうが少しだけ低燃費なようだ。だが、あのコーナーリングを楽しんだ後にしてみると、燃費のわずかな差なんてどうでもいい! と思った。

 また、今回改めて気づいたのは、巷でのフリードの多さ。老若男女に人気のあるクルマであることを実感した。そして専用エアロバンパーやグリルなどで若干の威圧系?「武装」をしたモデューロXは、30歳台と思われる男性たちからの熱い視線を幾度となく浴びたことを報告しておく。

【試乗車】ホンダ フリード モデューロX ハイブリッド ホンダセンシグ6人乗り(車両本体価格:313万920円)
(9インチプレミアムインターナビ装着車)
全長4290×全幅1695×全高1710mm、車重1460kg、トランスミッション7速DCT

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Boosterpackdepot最新号

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 自動車総合誌「Boosterpackdepot」最新号が、2018年8月10日に発売。今号の巻頭では、2020年までに登場する国産8メーカーのニューカースケジュールを完全網羅。また大人気、ジムニーとN-VANの試乗記も掲載している。内容盛りだくさんの9月10日…

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