【「クルマを高く手放す方法」が変わりつつある?? 他】 クルマ界のギモンを集めてみた(その2)

【「クルマを高く手放す方法」が変わりつつある?? 他】 クルマ界のギモンを集めてみた(その2)

 様々な疑問が日々渦巻く現代社会……クルマ界とて例外ではない。交通問題に関するギモン、自動車メーカーに対するギモン、カーライフのなかでふと感じたギモン…果ては政治・経済問題まで。様々な角度からクルマ界の「なぜ?」「どうして」を取り上げて解決!!(「その1」はこちら!)

※本記事は2017年3月時点のものです。
文:Boosterpackdepot編集部
写真:Shutterstock.com、Boosterpackdepot編集部
初出:Boosterpackdepot2017年3月10日号


Q.09 エスティマはなぜFMC(フルモデルチェンジ)せずMC(マイナーチェンジ)で延命した!?
「エスティマの存在意義はスタイリングと居住性の高次元での両立です。新しいデザインは古くなっても美しいデザインは古くはなりません。12年経った今でもスタイリッシュだと高く評価していただいております」
(トヨタ自動車 水澗英紀チーフエンジニア)

 まだまだ勝負できるとの勝算があったということ。実際昨年の販売は約2万台だった。
Q.10 ペダル踏み間違え事故の抜本的対策は!?
 特に高齢ドライバーの引き起こす事故で最近急増しているのがペダル踏み間違えによる暴走事故。事故後の調査によれば、アクセルペダルを踏み過ぎたなどによりクルマが思った以上の動きをしたことに驚き、慌ててブレーキを踏もうとしたものの、アクセルペダルを踏み増して暴走につながったケースが多いようだ。
 これについて水野和敏氏は以下のような意見を持つ。
「ベンツなどのペダル配置を見れば明らかですが、ブレーキペダルを奥まで踏み込んでもまだアクセルペダルの高さには届かないような設計となっています。アクセルペダルとブレーキペダルの位置関係も充分に離されていて、ブレーキペダルを踏み込んだ際にアクセルペダルと共踏みしないような工夫がされているのです。もちろん誤発進防止デバイスなどの効果も期待していますが、まずはペダル配置を工夫して踏み間違いそのものを防止する設計というものをするべきなのです。
 それでも起こった踏み間違いを誤発進防止デバイスなどでフォローするという考え方で自動車開発をすることが大切だと私は思います」
Q.11 テスラが’18年にレベル5自動運転車を市販するというが?
 アメリカのスター起業家といわれる、テスラのイーロン・マスクという人、その発言の影響力は大きい。だから、マスクさんが’18年にレベル5自動運転を実用化すると言うなら、無視できない凄いことです。が、起業家は夢を語って会社を立ち上げる人ですよね? で、その実現のためのマネジメントをするのが経営者で、エンジニアがそれを実体化するための作業を行うわけです。
 テスラの場合、マスクさんの発言はいつも派手だが、現場で作業をやってる人の声がまったく聞こえてこない。SAE(アメリカ自動車技術会)のカンファレンスや論文とか見た人いますか?
 ITS系の最新技術には秘密が多いのは確かだが、技術的に可能としても社会的なコンセンサスをどうするかというロードマップも見えてこない。そんなわけでこのお話、僕にはとても信じられないというのが正直な感想です。
(鈴木直也)
Q.12 なぜ「高速道路制限速度の引き上げ」は進展しないの?
 こらもう簡単。「速度制限を引き上げたら事故が増える」と主張する輩がたくさんいるからだ。そんななか、もし事故起きたとしよう。すると「だから言ったじゃないか!」になり、被害者をそそのかし行政を訴えるようなことにもなる。こうなると非常に面倒。役人からすれば「だったらそのままでいい」ということになります。
 我が国は近年原理主義者が急増しており、新しいことにチャレンジできなくなりつつある。話は違うけれど、今や日本の宇宙ロケットって世界一成功率高い。なのに「人を乗せたい」という話にならない。もし乗せて事故を起こした時に責任取ろうって人がいないからだ。皆さんダチョウ倶楽部のごとく「どうぞどうぞ」とやりあってる最中。
 実現した際も、110km/h区間だけ速度違反の取り締まりを厳格に行うなど、アベレージ速度が上がらないような「逃げ道」を作るだろう。ただ、一度110km/h化すれば、あとはドンドン増えてくると思う。
(国沢光宏)
Q.13 日本でのクルマの販売は値引き前提なのはなぜ!?
 長い間の商慣習でこうなってしまったといえる。
 日本には乗用車の量産メーカーが8社もあり、生き残りをかけて激しく販売競争をしてきた経緯がある。それゆえにお互いが切磋琢磨しながら商品力に磨きをかけ、産業全体が成長してきたという側面がある。競争、シェア争いが商品力だけで決まるのであれば何も問題はないが、同時にユーザーを獲得するために値引き競争へと進展し、今日のような状況になってしまったといえる。
 また、クルマそのものの商品特性も要因だ。高額であり、かつファッションやトレンド性を持っているので、新型車として発売する当初は売り手市場で値引きをかなり抑えて売れるが、日数の経過とともに商品力が落ちていくので、売るためには値引きを拡大させて売らざるを得なくなる。
 商品力を復活させるために量販モデルは4〜6年ごとにフルモデルチェンジ、その中間あたりに一部改良やマイナーチェンジを実施するなどで、値引き金額を抑制する努力はしているが、売るためには“値引きがセット”、それが体に染みこんでいるわけだ。
(遠藤 徹)

高く買い取った車両を低コストで販売。そんな強みの店舗も増加
高く買い取った車両を低コストで販売。そんな強みの店舗も増加

Q.14 CMでよく見るビッグモーターなど、「クルマを高く手放す方法」が変わりつつある?
 ビッグモーターなどは、買取店としての宣伝自体は目新しいが、中古車販売店の実績は長い。販売店舗数も多く買い取った車両を低コストで中古車として販売できるから、買取価格も高くできる。
 逆に中古車販売よりも買い取りが中心で、オークションを経て売却する比率の高い業者は、流通コストも増えて高額の査定は難しい。つまり買い取った車両の扱い方で、買取価格にも差が生じる。
 そして最近は買い取った車両を海外に輸出するケースが増加。日本では査定額の低い不人気車が海外では人気が高く、輸出の得意な業者が高額で買う場合も。同じ車種でも業者の事情により金額に差が出るので複数の業者に査定させるのが得策だ。
(渡辺陽一郎)
Q.15 タンク/ルーミー/トールはスズキソリオから訴えられない!?
「前号(Boosterpackdepot2017年2月26日号)の私のページでも書かせていただきましたが、クルマのパッケージングというものはエンジンの搭載位置とタイヤの位置が物理的に決まってしまえば、自ずとある一定の位置関係になってくるものです。コンパクトカーのフロアを使い室内空間を活かしたトールワゴンを企画すれば、プロポーションが似てくるのは当然のことなのです」
(水野和敏)
Q.16 鈴木直也からのギモン なぜATのシフトモードは統一されないのか?
 最近はパドルシフトが主流になったから目立たないけど、僕がいつも気になるのはATのマニュアルモードでの操作方法。多数派はシフトレバーを後ろに引いてダウンシフトなのだが、合理的なのはシフトレバーを前に押してダウンじゃない? レーシングカーはみんなこれですよね? “押してダウン派”は日本ではマツダ、欧州ではBMWとフィアット。なんとなく、走りにうるさい会社が揃っているところが興味深いですね。


「その3」に続きます!

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