【これは珍なり】 ハイブリッドは市販バイクにも進出だ!! ホンダが開発のハイブリッドバイクとは!?

 すっかり日本ではクルマ選びの定番となったハイブリッド車。登場から20年の月日が流れたが、ついにというべきか市販用バイクにハイブリッドが搭載されそうだ。ホンダが東京モーターショーで出展した「PCX HYBRID」がそれだ。ハイブリッド車でも楽しさを忘れないことを念頭に置いているホンダらしく、ハイブリッドバイクでもそんな味付けがされているという。発売間近とおぼしきホンダの自信作をご覧いただこう。もしエンジンモデルとの価格差が少なかったら、日本のスクーターの勢力図が変わるかも!?

文:Boosterpackdepot編集部/写真:ホンダ
2017年11月26日号「これは珍なり」


■東京モーターショーに現われたハイブリッド二輪車

 ホンダが今回の東京モーターショーに出展したなかで、二輪車ブースに二輪ファンならずとも注目したいワールドプレミアモデルが展示してあったのをご存じだろうか。それがこの「PCX HYBRID」で、世界初のハイブリッド二輪車だ。ホンダによれば、「走る喜びの新たな提案」として、二輪車初となる独自のハイブリッドシステムを開発したという。

 そもそもPCXは初代モデルが2009年に登場したホンダのスクータータイプバイク。現在は2014年にFMCを受けた2代目モデルが販売中だが、今回の東京モーターショーで新たに3代目モデルが出展されたのだった。新型PCXではEVの「PCX ELECTRIC」も販売予定なのだが、こちらのハイブリッドモデルも設定されることが大きなトピックスだ。

 システムは小型自動二輪の125ccエンジンがベースとなっている。高出力タイプのリチウムイオンバッテリーを採用し、ACGスターターによってエンジンをアシストすることで、従来型なみの車体サイズにおさまるコンパクトなシステムでありながらトルクフルな走りを実現。現行型PCXのシステムを応用したものだが、ダブルクレイドルフレームを新設計して軽量化を図ったいっぽう、リチウムイオンバッテリーの搭載スペースを確保している。

ハイブリッドモデルらしくメーターには「CHARGE」の文字も見える
ハイブリッドモデルらしくメーターには「CHARGE」の文字も見える

■乗っても楽しいハイブリッドバイクを……

 開発するうえで難航したのは、モーターやバッテリーなどハイブリッドシステムを搭載するとどうしても重量がかさんでしまうため、小型自動二輪ならではの強みである燃費や機動性が失われがちになってしまうことだった。そこを解決すべく、開発を担当した本田技術研究所二輪R&Dセンターの大森純平氏は次のように考えたのだという。

 「そもそもこれまでのPCXでも省燃費のメリットは充分にあったものの、乗って楽しいバイクでないと乗ってもらえなくなってしまう。なので『1台だけ選ぶなら』という条件で選んでもらえるようにハイブリッドを積みました」

 エンジンを始動する際に12V、モーターの駆動には48Vというふたつの系統のバッテリーを搭載するが、追加装備は最小限にしながらもエンジンアシストは充分だという。アイドリングストップから発進する際はエンジンスターターでエンジンを始動させ、エンジンの始動とは関係なしにモーターの回転によって発進する。エンジン車のように動き始めるまでの間がないのが特徴だ。

 そしてハイブリッドシステム採用の大きなメリットとなったのが走行性能の向上。前出の大森氏によれば、「再加速の際にCVTのスクーターだといったん間を置いてから加速し始めるのだが、PCX HYBRIDPCX ならこの間がなくなり、より俊敏な加速が楽しめます」とのこと。現行型PCXはエンジンストップが停車から3秒後だが、PCX HYBRIDではわずか0.5秒にまで短縮されているのだ。

 通常、スクーターのCVTは電子制御式ではないため、急坂などで加速がもたついてしまう弱点を持っていたが、PCX HYBRIDではハイブリッドシステム採用でこれもクリア。これまでのPCXが持つ燃費性能や8Lタンク採用による航続距離の長さなどはそのままに、快適性と走りのよさをアップさせてきたのだ。

 外観は従来型から大幅に変えていないが、その中身は激変というのが今回のコンセプト。気になる新型PCXの市販は、EVのPCX ELECTRICと同じく今後1年以内になる予定。今から発売が待ち遠しい1台だ!

メットイン収納も確保。バッテリー搭載によるデメリットは感じない
シート下収納も確保。PCXのEVモデルではこの部分にバッテリーを搭載しており収納が難しいが、ハイブリッドではバッテリー搭載によるデメリットは感じない

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